エレメントレッスン2 [教科書 Communication 和訳]
★Part1★
1969年のある日,ロンドンの大きなデパートは買い物客でいっぱいになっていた。ジョンとエースはロンドンで同居していた。彼らはそのとき,オーストラリアにいる家族に贈るためのクリスマスプレゼントを探して,買い物をしているところだった。
買い物をしている最中,彼らは,売り出し中の子ライオンの入った小さなケージを見つけた! 「デパートでライオンなんて見たことがない!」とエースは驚きのあまり叫んだ。
子ライオンはかわいかったが,とても悲しそうに見えた。彼らは,そんな小さなケージに入れられているライオンがかわいそうだと思った。ついにジョンがこう言った。「この子を買おう。」
★Part2★
そのオスライオンはクリスチャンと名づけられた。ほんの数日のうちに,クリスチャンはジョンとエースとの新しい生活が気に入った。2人とクリスチャンは,本当に仲良くやっていた。もし2人のどちらかがもう一方と話していたら,クリスチャンは軽く彼に触れて,一緒に遊びたいと伝えたものだった。
クリスチャンは外出することも好きだった。ジョンとエースは,彼に特製の首輪を買ってやった。一緒に散歩に行くと,クリスチャンは興奮した子犬のようにリードを引っ張った。彼らはまた,野原で何時間も走り回ったり,ボール遊びをしたりした。「彼のいない生活なんて想像できないよ。」とジョンはほほ笑みながら言った。
初めのうち,人々はロンドンの街なかにライオンがいるのを見て驚いた。しかし彼らにもすぐに,クリスチャンは小さなかわいい友だちなのだとわかった。新聞のカメラマンやテレビのレポーターをはじめ,多くの人々が,クリスチャンに会いに来た。
しかし,クリスチャンはとても速く成長していった。ジョンとエースは,幸せな生活は長く続かないと感じていた。
★Part3★
ある日,クリスチャンは家でベルトを見つけ,それを歯で拾い上げた。エースは彼からベルトを取り上げようとしたが,クリスチャンは初めて怒って鋭い歯を見せた。エースはショックを受けたが,そのことで,クリスチャンが野生の動物なのだということを思い出した。
数日後,2人は,アフリカから来たライオンの専門家のジョージに会った。ジョージは,クリスチャンはほかの野生のライオンたちの仲間に加わるべきだと言った。ジョンとエースも,野生での生活がクリスチャンにとっていちばんいいということはわかっていたので,彼らは最終的にジョージの考えに同意した。
3人は,クリスチャンを自由にするためにケニアに行った。彼らは,クリスチャンが野生で生きられるように訓練する必要もあった。それからクリスチャンは新しいライオンの友だちに会い,生き方を学んでいった。
最後の日はすぐにやって来た。ジョンとエースは,最後の楽しい1日をクリスチャンと一緒に過ごした。翌朝早く,彼らはさようならを言うことなく立ち去った。
★Part4★
1年後,ジョンとエースはアフリカに戻ってきた。ジョージは,「クリスチャンはほかのライオンたちと仲良くしているよ。彼は新しい生活が気に入っていて,野生動物と同じようにふるまっている。」と言った。さらに2人は,今では危険すぎてクリスチャンに近づくことはできないとも言われた。
彼らが原野にやって来ると,1頭のライオンが現れた。クリスチャンだった! 突然,クリスチャンが彼らに向かって走り出した。そのような状況では,だれもが怯えて「気をつけろ!」と叫ぶだろう。しかし,クリスチャンは大きな足をエースの胸にのせ,彼の顔をなめ始めたのだ! 彼はジョンにも同じことをした。
「信じられない。僕たちを覚えていてくれるなんて!」とエースが言った。
「僕は,クリスチャンは僕たちを忘れないってわかっていたよ。そうなるとわかっていたんだ。」とジョンは言った。
その後,クリスチャンは古い友人たちを連れて,自分の新しい家族に会わせさえした。男たちは,真の友情と愛には限りがないということを知った。
意志ある者は飛べ!
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